2022/03/03
私は、戦後に育ち、大家族で育ち、床の間があり、仏壇があり、正月があり、節分があり、ひな祭りがあり、卒業式があり、入学式があり、花まつりがあり、鯉のぼりがあり、田植えがあり、梅雨があり、七夕があり、泥落としがあり、夏休みがあり、お盆があり、夏祭りがあり、新学期があり、秋祭りがあり、新嘗祭があり、収穫祭があり、文化祭があり、その間には、ご先祖さまの年回期の法事をし、ご先祖さまを供養をする。家族は、こうして、ご先祖さま達を大切に想い、次にバトンタッチして行く。だから、どの家でも、床の間があった。となると、一軒の家は、どの家にも、床の間があり、その床の間に、行事ごとに、掛け軸を掛けたり、お花を生けたりする。特に、ひな祭り、端午の節句などは、床の間に飾り、子どもの成長を祈る。まるで、展覧会場だった訳だ。
我が家は、お寺ですので、床の間が4つある。私は、法要がある時には、四つの床に、掛け軸は何にしようか。この掛け軸選びは、夫の役割だった。私は、もっぱら「お花」だった。買って来た花ではなく、いつも、我が家の周りの花々を活けていた。だから、季節ごとに、様々なお花が咲くので、どの花にしようかと、とても楽しみなことなのです。
お香を焚くこともこともありますので、その薫香をかぐことも楽しみな事です。
それは、ずっと、ずっと、続いてきたことですので、当たり前のこととして、楽しみながら暮らしていたことになります。
改めて、日本人の暮らしは、こんなにも、素敵なことだったのだと、気づかせて頂いています。本当に日本人に生まれてきて良かったですね。