精神医療改革の鍵~我が国は出口の見えない閉塞状況にいる。

2019/04/26

今日は、精神保健福祉ジャーナル「響き合う町で」2019年4月号が届いた。やどかり出版からである。

街角からのページでは、全国精神福祉会連合会「みんなねっと」副理事長の木全義治さんの記事だった。「生まれてきて良かった」と思える社会をのタイトルであったが、精神障害者が、たとえ完治しなくても地域で自分なりに希望を持って、誰もが「生まれてよかった」と思える社会にしたいものです。精神疾患の入院患者は私立単科病院が9割です。多くの人は精神のみを治療となっています。このように行政が精神障害を特別扱いして差別意識を助長しているのです。これを変えていきたいです。これは変えられるはずです。そうすれば国民意識も変わっていくでしょう。精神疾患者が住みよい世の中は、健常者にも住みよい社会です。なるほどなぁと、思ったところです。そして、こころのホームクリニック世田谷の伊勢田医師の「コ・プロダクションモデルからの学びと期待」の記事も、とても興味をそそるものでした。1、理念なき精神保健医療福祉行政の行き詰まり、「精神保健医療福祉の改革ビジョン」の「入院医療中心から地域生活中心へ」平成16年に策定されている。2017(平成29)年の「これからの精神保健医療福祉のあり方に関する検討会」がなされ、医療・障害福祉・介護・社会参加・住まい・地域の助け合い・教育が包括的に確保された「精神障害にも対応した地域包括ケアシステムの構築」を目指すという「新たな理念」が示された。しかし、「改革ビジョン」の本丸であるはずの入院医療についても、名前に相応しい入院医療の改革の意気込みが読み取れない。入院医療の中身の抜本的改革の方向性は示されていない。となると、未だに抜本的な改革は、まだまだ、我が国は未明の状態に漂っている。現実は悲しい限りであることがよく分かった。今日は、親和会の総会があり、昨日計画していた、「絶対の幸福」について、生きているだけで、丸儲け~煩悩即菩提・渋柿の渋がそのまま甘味かなのお話を、皆さんとても熱心に聴いて下さった。その家族会で、新作ドキュメンタリー映画「精神病院のない社会」大熊一夫監督作品のチラシを披露された。2019年5月19日(日)松江市市民活動センター5階交流ホールにて開催されます。大熊一夫さんは、2008年フランコ・バザーリア財団からバザーリア賞を授与されておられます。「精神病院を捨てない日本」岩波書店・著書があります。

何故?我が国は、一向に、入院患者が減らないのか。大きな問題をどうも抱えているようです。