2018/11/08
「死」に焦点を当ててしまうと、現在の人生が損なわれてしまいます。最悪の場合、「死ぬこと」を恐れてばかりいたら、何もできない人生になってしまいます。「よく生きることは、よく死ぬこと」と言う名言があります。
勿論、人生のどのくらいの時期にいるかによって、目標とすることも、できることも違うでしょうが、その年頃に合った「豊かな人生」を生きて、最期は人生で出会った人たちや出来事、自分の人生を支えてくれた地球への感謝などを感じて逝きたいものです。「死」は、その人の死生観にもよるので様々でしょうが、それぞれに与えられた身体をもって生きる終点であることは確かです。「今、ここ」を生きる。一方、人生は、現在の積み重ねなのですから、「現在」に焦点を当てて行けば、今の現在、次の現在、また次の現在、と豊かな人生が続いて行きますね。そんな風に生きた人は、後悔の念なく、感謝を持って、命の終わりを迎えることが出来るのではないでしょうか。
身体によいとされる物質は連日のように宣伝されていますが、よほどしっかりしたエビデンス(科学的根拠)がないものは、信じすぎると振り回されてしまいます。情報に振り回されると、「今、自分はこれを食べているけれどもいいのだろうか?」などと、自分の毎日を疑うようになってしまうので、これまた「げんざいに生きる」感じを損ねてしまいます。
もしかして、癌が見つかった場合は、不安になるのは人間として当然の事です。まずは、それらの気持ちを「にんげんとして当然の事」「誰もが思うこと」と肯定することです。そのえ上で、ですが、今後再発しようとしまいと、どう生きていきたいかを考えて見てください。病気は生き直すきっかけになる。癌は「現在を大切に」というメッセージであるとも言えるのです。「再発をしたらどうしょう」というプレッシャーを常に自分にかけ続けることも、「心を粗末にしている」よい例です。健康のために出来るだけの事をする。栄養や運動に気をつける。無理をしないで休息をとる。自分をストレスにさらし続けない。このあたりが基本になるのだと思います。このように生き方は、再発を防ぐと同時に、それそのものが「豊かな人生」にもつながります。万が一再発するとしても、「再発したらどうしょう」で人生を無駄遣いしていたときよりも、よほど、「自分は豊かな人生を生きた」といえるのではないでしょうか。私も、年を重ねてきて、リューマチになったり、高血圧症になったり、しました。でも、こうして、病気になったおかげで、この歳になって、じぁ!これからの人生はどう生きて行こうかと、生き直すチャンスを与えられたような気が致します。私はネガティブにならずに、いつもポジィティブに、健康のために、栄養や運動に気をつけて、無理をせず休息もとって、「豊かな人生」につながるように生きていこうと、思っています。