亀の子セルぷ機関紙5月号

2014/05/28

一人ひとりの未来を信じて、今、私たちがやるべきこと

~ワンダフルライフ!上質な人生のお手伝いを!~

総括施設長    森山 登美子

温故知新でリニューアルを繰り返しています。創立以来、亀の子セルプ機関紙を毎月発行してきました。通し番号201号に達し、約17年の歳月を要し、亀の子セルプ機関紙は全国発送を果し、亀の子の目指すべき方向性についても、「自分の人生の主人公は自分」に寄り添った支援体制は、創立以来、揺るぎないものとして、基盤整備を果たしてきた。その活動範囲も、地域福祉をめざし、赤ちゃんからお年寄りまでの総合的な支援体制が整ってきた。時代も21世紀と言う新しい時代に突入し、世の中も、時代の変化に伴い、「流通の神様」セブンイレブンの鈴木会長は、常に、一歩二歩、先を行く。世の中は常に変化している。「人の物まねするな、考えよ」は、我々の福祉でも言えることです。マイノリティー(少数派)の人々と、ひとり一人より添った支援は、タイムリーに一人一人の命の尊厳と向き合った仕事です。常に真剣勝負なら「人の物まね」では、本物支援とは言えません。流通の神様は、価格から価値を求める時代になってきている。価値の転換の時代でもあり、価値を売る時代にと、介護でも福祉の世界でも、より質の高いサービスをどう提供していくかが、問われている。虐待防止法の法整備は整っては来たが、実際の現場では、徹底できていない実態が浮上している。また、昨今の認知症高齢者の行方不明者の発見システムの仕組みが取り沙汰されている。となると、世の中は常に変化している、その変化しているのに、対応しきれない世の中が存在している。ならば、こうしたマイノリティの人々が、安心して暮らせる社会を形成していくことが先決ではなかろうか。当亀の子も新しい時代を迎え、今年度より、ホームページも一新いたします。亀の子セルプ機関紙を今年度より4半期ごとに発行いたします。発行月は、5月、8月、11月、2月となります。引き続きご愛読いただければ幸いです。新しい時代を、メンバー達と共に、一歩も二歩も先取りしながら、前に進む覚悟ですので、愉しみながら、共に想像の翼を拡げていきましょうね。

もう四半世紀も前の事、私は四十路を迎えていた。中国新聞の女性ロータリーの「ふるさと評論」に掲載されたことがあった。精神の治療に携わって、地道に自立の手助けとして、『人はすべて光って生きていくべきだし、自分の人生を輝きあるものにしたいと、願っているだろう』と熱く語っていた記事が見つけた。不思議なもので、あの当時と変わらぬ私が居ることは本当にありがたいし、その想いが、今の社会福祉法人亀の子に継承されていると思うと感慨深いものがある。私がこの道に導かれたのには、様々な出会いがあった。

相田みつを「そのときの出逢いが その人の人生を根底から変えることがある よき出逢いを」は、石井十次であった。明治期の慈善事業家で岡山孤児院を創設した人であった。医者を目指していた方であったが、「医者になる者は他にいる。孤児を救おうとする者はいない」の言葉だった。私も平成7年2月のこと、夫に「この大田市では、精神障害者の人を助けてあげられるのは、私しかいない。助けてほしい。」と、嘆願したことがあった。夫も、道元禅師の典座教訓の禅語「他不是吾」だなと言って、納得してくれた。

『他はこれ吾にあらず、更に何れの時をか待たん』自分に任された役割を他の者にさせてしまっては、自分の修行ではない、今やるべきことは、今やることだの意味です。

情熱を持った人間が、新しい障害者福祉の革命を起こしていければ、必ずや一人一人が住み良い、暮らしよい地域社会が来るはずです。