2016/07/27
とんと昔の私の小学校頃の夏休みです。昭和32年頃のことです。大田駅の前の広場は、トトロの猫バスがいっぱい並んでいました。猫バスが発車すると、砂埃がしていました。私の家は、猫バスの鳥井行きに乗ります。長久町の「曲松」で降ります。曲松の停留所で降りると、バス路線の道とは交差して、真っ直ぐに道がやまぎわから田んぼを通って、向こうの山まで道が続いています。曲松の停留所には、大きな曲がった松が腕を伸ばしたように鎮座しています。その腕の下の方にお地蔵様が祀ってあります。その真っ直ぐ伸びた道の横を小川が流れています。その昭和32頃は、ザリガニや、しじみが居ました。その曲松には、2階建ての集会所がありました。1階の入り口には、子どもが両手を拡げても届かないぐらい大きな太鼓が置いてありました。その奥には、大きな囲炉裏がありました。私が小学校頃には、その集会所の2階にあがり、学習机が置いてあり、夏休みの友をしたような気がします。その2階の窓から、曲松の枝に飛び移って遊んだような記憶もあります。あの頃の子ども達は、実に良く遊び、良く遊び、良く遊び、真っ黒になって遊び呆けていたように思います。お日様が西に傾き出しても、遊び呆けていたように思います。「夕焼け小焼けの赤とんぼ♪」「カラスの赤ちゃんなぜ泣くの♪」「カモメの水兵さん並んだ水兵さん♪」「赤い靴履いていた女の子♪」「えっさ、えっさ、えっさほいさっさ、お猿のかごやでほいさっさ♪」わらべ歌を歌って合唱していたようです。
水浴びにも行きます。あの頃は、プールなんてありません。上級生になると、大川に堰が止めてありましたので、そこまで行けましたが、小さい頃は、大田川の陸橋の下の浅瀬で水遊びです。曲松から川に向かって、なだらかになり、川にたどり着くことが出来ていました。今は、その面影もありません。大人たちは、お昼休みを縁側で必ずしていました。そして、大きなスイカを切ってもらって、ほお張っていました。すると、曲松辺りから、自転車の荷台に水色の四角のボックスにキャンディの旗をひるがえして、「チリリーン♪チリリーン♪」と小父さんがやってきます。「あ!キャンディだ。」と、おねだりをして、キャンディーを買いに走ります。何故か子ども達が走って行きます。四角のキャンディとボンボンキャンディがあり、大喜びで、ふぅー。ふぅー。してほお張っていたなぁ。と、思い出しました。ほんに、今日のような真っ青な空に、入道雲がもくもくしていた。遠い昔の光景でした。
うふふ。そう思うと、みんなみんな、幼いころの思い出はとっても懐かしいですね。