凄い本を見つけました。障害者の経済学です。

2014/09/03

第49回日経・経済図書文化受賞の本です。著者は中島隆信さんです。

アンシェーヌ藍のブログからの発見です。福祉と経済は切っても切れない関係であることを、日本は知るべきだなぁと、つくづく感じていますので。

中島氏は「すべての人間には相対的に優れたところがある。そうした能力を磨き、社会に活かしていけばいいのだ。多様な働き方ができる社会の実現のために知恵を出し合い、システムを構築していくことが、本当の意味の福祉政策といえる」と、書いてある。

本当に、つくづく思う。この想いは、もう、以前から続いている。

私の叔父は、私が幼少の頃、母から「あんちゃんは、字も書けないし、読めないし、お金の計算もできないし、時計も分からないけど、我が家の宝だからな。」と、この宣言は、妹と弟にも宣告されたので、我々兄妹の「合言葉」として、伝わってきた。だから、叔父を障害者とは、捉えていない自分が育ってきたし、常に、「ひとりの人間として」が基盤にあったように思う。 人権意識が強く、正義感の強い、私に育ったような気がする。 私がケースワーカーになった時に、両親に叔父は、障害年金が受給できる要件があるのだから、障害年金の手続きをしてみたらと、アドバイスしたことがあった。

両親は、まずは、「ありがとう」と、述べて、しみじみ語ってくれた。「あんちゃんは、我が家では、なくてはならない人だ。いつも元気で、よく笑い、よく働き、病気もしたことがない、陰ひなたがない。あんちゃんのお陰で、農作物もよく育ち、収穫でき、経済的にも潤える。だから、あんちゃんは、一人前に国民年金を納付している。65歳になった時点から、老齢年金をいただくことにするから、心配するな。」とのことだった。

あれから、もう何十年経った。叔父も、もう80歳を超えた。 相変わらず、自分の身の丈を知り、出来ることをやっている。  今、私もこの亀の子の事業をやりながら、叔父の存在は、やっぱり「宝物」として、今でも輝いていると思う。

今の日本の、「福祉」の考えは、余りにも頑なで、私とは合わないことが、あっちこっちで発生している。