2010/01/10
本日、10時より「発達障害研修会」が、発達障害者・児の家族の方、福祉関係者、学校関係者、保育関係者など約70名が参加して、あすてらすにて開催されました。
まずは、主催者を代表して大田市役所の向田社会福祉課長のあいさつがありました。
そして、今日の講師の明石洋子様(社会福祉法人あおぞら共生会 副理事長・川崎市自閉症協会会長)の講演がありました。
演題は 笑顔で街に暮らす ~ありのままの子育て・自立への子育て~ で約2時間半の講演でした。
川崎市役所勤務の自閉症の息子さんの子育てについて話され、大事なことは「人が好きな子」に育てること。そのために、地域に皆さんに協力してもらい、あいさつがきちんとできるように声かけをしてもらったことを話されました。
人から好かれる人になるのではなく、人が好きな子というところがポイント。
人に好かれる子を目指すと、子供はいつも我慢ばかりするようになり、いつかは爆発して非行に走ったりしやすい。
自己決定ができるように、小さいときから親がああしろではなく、いろいろな選択肢を与えて選ぶようにして行くと、自己決定もできるようになる。
自閉症とは、生まれながらの脳の機能障害【①社会性の障害(社会のルール無視)・②こだわり行動(数字・文字・水・トイレ)・③コミュニケーション障害(視線・言葉)・④感覚の異常(耳ふさぎ)など】で、次のような様子を示します。
○おとなしくて反応がない
○抱かれても嫌がる(そる)
○目が合わない
○落ち着きがない
○転んでも泣かない
○危険がわからない
○一人遊びが好き
○呼びかけに反応しない
などなど
また、自閉症について誤解が多く、今でも間違った解釈をされる方がおられますので、正しく理解することが大切です。
①文字が示すように自閉の殻に閉じこもって周囲の人に打ち解けないというような、障害や状況ではありません。
②乳幼児期に不適切な教育をされたため、親やその他の人に不信感を抱いて、心を閉ざしてしまったというような、情緒障害でもありません。
③母源病といわれ母親が原因で自閉症になると言われていた時もありますが、そのようなこと決してありません。
自閉症の息子さんを最初はともかく、明石さん親子の熱意で、地域や職場が受け入れをしてくれるようになり、地域や職場で必要な人なんだと感じてもらえていることがよくわかり、また自閉症について、いろいろ学べて良い研修会でした。
また、明石先生は、自分の子育てを本にまとめられてぶどう社より出版されておられるので、その題名を記します。
ありのままの子育て(自閉症の息子と共に①)
自立への子育て(自閉症の息子と共に②)
お仕事がんばります(自閉症の息子と共に③)
ぜひ、一度読まれることをお勧めします。